必要なスキルは現場によって違う

病院には多くの診療科目があり、診療科によって看護師の仕事内容も違ってくる。また、たとえば「内科」であっても呼吸器、循環器、消化器など細かく専門が分かれており、それぞれ重要な知識やスキルは異なる。病院勤務だけでも多くの違いがあるが、これが老健や有料老人ホームなどの高齢者施設となると、それまでとはまったく違ったスキルが必要になるケースは少なくない。長く経験を積んだ看護師であっても、経験の無い診療科やタイプの違う施設へ転職すると1から学び直すことも多いだろう。

自身のスキルアップや、やりたいことなどを踏まえてあえてそうした転職先を選ぶ人もいる。しかし、給与や勤務時間などの待遇面を重視し、深く考えないままに転職活動を行う者もいるのだ。そうした転職活動をしていると、なかなか転職先は決まらないだろう。運良く条件の良い転職先が見つかったとしても、転職後に後悔するおそれがある。

転職先を選ぶ際は、5年後、10年後に自分はどうなりたいのか、将来どんな仕事をしたいのかといったキャリアプランを考える必要がある。キャリアプランがしっかりしていれば、おのずと転職先の候補は絞られてくる。必要なスキルも見えてくるため、転職後にやる事はどの程度かというのも予測できる。予測が立てば、転職後の働き方がイメージしやすい。自分がどうなりたいかわからない場合は、興味がある診療科や施設を選ぶと良い。働きながら、いずれ自分の目指す道が見えてくるはずだ。